「ラブ パスポート」「パフュームスティック®」の生みの親!フレグランスの入口を開拓した富樫社長の高校時代とは?

富樫康博

北海道版・関東版・東海版・関西版・中国版・九州版
あい(高3)・あみ(高3)・みゆ(高2)・りお(高1)

株式会社フィッツコーポレーション 
富樫康博 社長

人気のボディスプレー「ボディファンタジー」の国内販売やさまざまなキャラクターや
アーティストとコラボする“塗るフレグランス”「パフュームスティック®」など
フレグランスの入り口を初心者にも大きく開いてくれた、FITSの社長に直撃!


どんな会社か教えてください!

海外ブランド商品の輸入と
オリジナル商品の開発・販売

香水をメインとして軸は大きく2つあります。ひとつは輸入。まだ日本に支店のない海外の会社の商品の販売権を買い、エージェントとして輸入して国内販売をしています。もうひとつは、オリジナルの商品を生み出して世界で販売しています。商品の世界観をブランディングし、香水から派生した商品も作っています。

高校時代はどんなキャラでしたか?

素直に人のことを吸収
ロックやジャズにのめり込んだ

友だちからは「富樫って“吸い取り紙”みたいだよなぁ」と言われていました。自分ではあまり記憶がないんだけど、あまり自分で色をつけないで、わりと素直に人のことを吸収していたみたい。北海道出身なので、部活はスキー部と合唱部。ビートルズの世代だったので、夜中にラジオで海外のロックやジャズをのめり込んで聴いていました。18歳で東京に出てきた時に、一番最初に行ったのが、当時、新宿の紀伊國屋書店の隣にあった「新宿ピット・イン」というジャズクラブでした。

“社長”になろうと思ったのはいつですか?

大学1年生の目に東京の夜空に
光る企業のネオンが眩しく映った

高校時代は、将来のことは何も考えていなかったんですが、初めて考えるようになったのは大学1年生の時でした。夜、札幌の千歳空港から最終便の飛行機で羽田に向かい、降り立つ時に、東京の街にはおびただしい数の会社のネオンが光っているんです。それが本当に眩しくて。こんなに会社があるのなら、いつの日か自分も、自分の名前の会社を夜空に輝かせたいなと思ったんです。

社長の思う、香りの魅力は?

香りとは大切な思い出を
呼び覚ますもの

香りって、記憶に残るんですよね。私もそうでしたが、男子高生なら、廊下をパァーッと走り抜けた女子高生のシャンプーの香りを覚えていたりね(笑)。小さい頃から“ストーリー”が好きで、映画や映像にとても興味がありました。香りは記憶に直結すると思うので、もし私が映画を作ることを許されるなら、シーンごとに香りをまぶしておきたいですね。それぞれの香りを商品にして、オムニバス風にしてもいいですよね。

初めて香水をつけた日のことを覚えていますか?

大学時代、この香りをつけた俺が
カッコいいと思った!(笑)

覚えています。大学生の時でした。たまたまドラッグストアで「ポーチュガル4711」という香水を見つけたんです。裏を見たら、「西ドイツ」と書いてあって。これが海外の香りなんだ…と思って、この香りがいいと思う俺がカッコいい、みたいなナルシスト入っちゃって(笑)、それ以来、繰り返し10本くらい使ったかな。

仕事のやりがいは何ですか?

社員それぞれの良さを引き出す
プロデューサー役になれること

22歳から15年間ほどはオンワードというお洋服の会社に勤めたので、37歳で独立する時、“わがままな”会社を作ろうと思いました。そのうちに、社会人にとって仕事は生活の全般を占めていますので、私は“新しい形の働くスタイル”、会社にいる時に自分らしくいられる会社を作りたいと思うようになりました。会社は、働くみんなにとっての「舞台」。私はそれぞれの良いところを引き出すプロデューサー役。今も社員には、後輩から「明日も一緒に働きたい」と思ってもらえる先輩になってもらいたいなと思っています。学校でもそうでしょ? 学校に行きたくなるのは、会いたい仲間がいるからでしょ。それを会社の中でも作っていきたいなと思っています。

    富樫社長が心掛けている3つのこと

  1. プロフェッショナルであること

    学生さんと社会人の違いは、お金を払ってサービスを受ける側であるか、お金をもらって喜ばす側であるかです。劇場で言えば、お客さん側の席ではなく、主役ではなくとも端役や照明、小道具係であっても、お金を取る=創る側にいることを忘れてはいけません。

  2. チームであること

    今は、チームで物を作っていく時代だと思っています。どの世界でも、集団で力を合わせてすごいものを作らないと、人を感動させるようなものは作れません。だから、学生時代に部活で上の立場になって後輩ができ、面倒を見るようになるという経験はとても大切です。

  3. お客さまに支持されているか

    自分が好きか嫌いかの主観ではなく、お客さまが好きになってくれるかどうかという客観的な目を持つことが大切。物を作る時は、つい自分の作りたいように作ってしまいがちなんです。私たちは、香りを通じてファンを作る、ということを大切にしています。

高校生におすすめの商品を教えてください!

「ラブ パスポート」

これは私たちが初めて手掛けた、思い入れのあるオリジナル商品です。「女性が愛を探し求めていく時に、愛のパスポートがあればきっと心強いに違いない」というコンセプトをストーリーにしました。日本人が作った香水を本場で受け入れられるか不安を抱きつつフランスのカンヌの展示会に出展したら、パリのセフォラ(世界中で人気のコスメセレクトショップ)のバイヤーさんが「コンセプトが気に入った。私も“ラブ パスポート”が欲しい」と言ってくれたんです! コンセプトや思いは国境を越えるんだなと実感した瞬間でした。

仕事に欠かせないアイテムは?

ポケットチーフ

富樫康博

富樫社長

「欠かせないもの」だと本当のところを言うと、iPhoneなんだけど(笑)、「欠かさないもの」だと、ポケットチーフは毎日欠かさないようにしています。何百種類とあるかもしれないですね。買物に行っても旅行に行っても、良いなと思うと買ってしまうんです。朝、その日のスタイルに合わせて選んでいます。

富樫康博Yasuhiro Togashi

‘52年、北海道・室蘭出身。’74年、法政大学経済学部 卒業後、株式会社オンワード樫山に入社。15年間、営業職を務める。’91年、独立して株式会社フィッツコーポレーションを設立。海外ブランド香水/化粧品の輸入事業、オリジナル香水/化粧品/雑貨等の製造・販売など、「香り」を中心とした企画開発を通じて、豊かなライフスタイルの創造を目指す。

WEB SITE