ハイスクールマンザイに出場を考えている高校生必読!
M-1グランプリ2024準決勝進出のナイチンゲールダンスは、ヤスさんが日本大学、中野なかるてぃんさんが一橋大学のお笑いサークルで活動している中で出会い、結成。
学生時代に笑いを取る喜びを経験してきたおふたりだからこそ言える高校生へのアドバイスをお聞きしました!
自由に伸び伸びとやってほしい
高校生の頃、ハイスクールマンザイのことはご存知でしたか?
中野 僕は知らなくて、知っていたら参加したかったなと思うので羨ましいですね。お笑い芸人になりたいと思っている子だったら絶対に参加したほうがいいし、芸人になろうと思っていなくても部活みたいな感じで漫才があるってすごくいいし。これをきっかけに夢を掴んでほしいなと思います。
ヤス 僕は知ってはいたんですけど、長崎にはお笑いの文化がなかったので、今はいろんな情報が手に入れられるからいいですよね。優勝したらNSCの授業料が免除になりますし、実力で自分の職業になる道を勝ち取るチャンスなんて、人生で初めてじゃないですか。NSCに入ってからも周りからの目も変わりますよね。
出場を考えている高校生に、ネタ作りのアドバイスをいただけますか?
ヤス 最初からオリジナルを作ってももちろんいいですけど、プロのネタを思い切りパクってもいいし、好きにやっちゃってください。それが高校生の強みだと思うし、真似することは全然恥ずかしいことじゃないんで。僕らはパクられても全然構わないですよ。そこから徐々に、こういう形があるんだとかわかってくると思うので、自由に伸び伸びとやってほしいですね。
中野 しかも最初のエントリーは動画を送るだけというのも、学園祭でやるよりハードルが低いですよね。エントリーしてみて、審査に通ったら自信を持って舞台に立てるし、参加しやすい気がします。
相方探しはどうすればいいと思いますか?
ヤス まずは仲の良い友だちを誘ったらいいんじゃないですか。贅沢を言うなら、自分にないものを持った人を見つけたほうがいいですけど、今はとりあえず仲良いやつとやるので全然いいと思います。
中野 人前で漫才をするのって結構カロリー使うので、「いいよ」と言ってくれる人ならもう誰でもいいぐらいな気もします。漫才をやってみたいと思っている人って、全校生徒の中に5人くらいはいそうですけどね。
若手の頃、初めて舞台に立った時のお話を聞かせていただけますか。
ヤス 僕は大学のお笑いサークルが最初で、初めて教室で先輩たちの前でやったら正直めちゃくちゃウケたんです。アドレナリンが出続けて、その後2、3日寝られなかったです。“ほら、やっぱり俺は面白いよな”という今までの自分の証明ができたのが楽しくてしょうがなくて。ハイスクールマンザイも同じで、こういうのに出るのって、どこかで自分が面白いと思っている人間だと思うんです。でもずっと耳元で囁いてくるんです。「お前本当に人前でやった時に笑い取れんのか?」って。その証明ができる場所なので、ぜひやってみてください。
中野 高校生の時に人前で自分の考えたことをやってウケたら、人生変わりそう。そんな経験ができたら、芸人になるならないは別として、何かのきっかけにはなりそうですね。
中野さんも初めて舞台でウケた日のことを覚えていますか?
中野 覚えてますよ。僕も大学のお笑いサークルの時のネタ見せだったかな。ライブ前に1回みんなの前で練習みたいなのをやるんですけど、その時に先輩たちも笑ってくれて、それが嬉しくて、今まで部活とかテストとかでは感じたことのない、本能的に体がゾワッとする感じがありました。
ヤス 受験で一橋に受かった時とはまた違う嬉しさだった?
中野 それは違うね。一橋の時は受かると思ってたので、合格した時は「よしよし」って感じだったけど、最初にネタやった時って、自分の中では面白いと思っているけど、これが本当に面白いのかどうか、みんなも同じ気持ちなのか確信までいっていないというか。それがみんなと共有できた時の嬉しさっていうのは他では味わえないかもしれないですね。
ヤスさんもいろんなサークルを経験されていますが、その中でもお笑いの楽しさは違いましたか?
ヤス そうですね。僕は高校時代、強豪校のサッカー部にいたので、大学のサッカーサークルだと無双していたんです。でもそんなに楽しくなくて、お笑いサークルに入って無双した時は、“これはサッカーの比じゃないレベルで俺には才能がある”と思いました。
すごい。自分でわかったんですね。
ヤス サッカーで日本代表になるようなやつって、なんであんなことができるかこっちにはわからないんですけど、逆にあっちからしたらなんでこれができないの? という感じですよね。でもお笑いサークルに入った時に、“なんでこれができないの?”というレベルのことができたので、じゃあこれは自分に才能があるんだと思って。でも人前でやってみないと、それって確信できないので、まずはハイスクールマンザイでも何でも出たらいいと思います。
中野 漫才ってスポーツなどと違って、身体的なことの違いがあまり関係ないというか。15歳から60歳まで同じ土俵に立っている感じがするんです。だから高校生たちも足を踏み入れて、“みんな同じなんだ”というのを感じてほしいですね。僕らからしたら脅威でもありますし。スベる時もあるけど、それは60歳の師匠でもあることなので。
ヤス スベっても、良い意味で“俺、プロじゃないし”とか思っていいですからね! 一切ヘコまないでください。“楽しかったな”でいいですから!
自分が面白いことを証明していく
おふたりは大学でお笑いをやって、その後NSCに入学されていますが、芸人の道に進もうと思われたきっかけはありましたか?
ヤス ある日「芸人になろう」と思ったきっかけがあったというよりは、大きくウケた成功体験を舞台の上でゆっくりゆっくり積み重ねて、いろんなお客さんの笑い声を聞いていく中で、“それなら俺は面白いのかも”みたいな感じになるのかもしれないですね。
舞台に立つ数は成長につながると思われますか?
ヤス もちろんそうですね。芸人は舞台の上で成長すると思っていますし、そういう方々をたくさん見てきているので。
中野 大きな大会を経て変わったなという方を結構見るんです。覚醒したなみたいな。
ヤス それをハイスクールマンザイは担っていると思うので、そういう舞台を一つひとつ大切にしてほしいなと思いますね。
ありがとうございます。
ヤス あ、でも最初は絶対にうまくいかないですよ。うまくいくとは思わないでください。無理、無理。自分の思っていることの20%くらいしか出せないので。でも、だからこそそこから上がっていく楽しみもありますし。だからもう、いくらでも言い訳してください。お客さんのせいにしてもいいので。100%にしようと思うと自分の中でハードルが上がっちゃうので。
ヤスさんが初舞台でアドレナリンが出た日もそうでしたか?
ヤス 僕は才能があるので100%でした!(笑)
最後に、芸人さんのお仕事の魅力を聞かせてください。
中野 とにかく楽しいです。1日に何個もスケジュールが入っていてもそんなに仕事だという感覚はないですし、同業者がみんな同じ船に乗っている感じがあって、同じ方向を向いている仲間が多い気がします。
ヤス 魅力しかないですね。人を笑わすって、感情を動かす中で一番難しいことだと思っているので、それができた時の生物としての強さの証明…最強だと思います。お笑いが好きなら、他にこんな魅力的な職業はないと思いますし、自分に嘘をつく必要はないから好きなら漫才をしてください。そして入るなら吉本に!
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中野なかるてぃん (なかのなかるてぃん)
1994年8月28日生まれ 山梨県中巨摩郡出身
NSC東京22期生
ヤス
1993年5月27日生まれ 長崎県長崎市出身
NSC東京22期生