【よしもとTALK】アキナ|幸福度は100ミャクミャク!万博で聞く、単独への思いとコンビ愛

トリオ解散後、秋山さん、山名さんがコンビを結成して13年、大きな賞レースで好成績を残しながら、1本1本のライブを大切に活動を続けて来たアキナさん。
chには6年半振り2回目の登場となる今回は、万博・よしもとwaraii myraii館で開催されている「盆踊りのアシタ」の終演後、当日のMCを担当されたおふたりにインタビュー!

単独「開けていい窓、駄目な窓」
ファイナルは憧れのNGK

まずは大阪・関西万博、よしもとwaraii myraii館での「盆踊りのアシタ」のMC、お疲れさまでした! 楽しくて時間があっという間に過ぎました。

秋山 いろんな芸人から「行ったら楽しいよ」って言われていたんですけど、その通りでしたね。

山名 僕も楽しかったです。

初の東名阪開催の単独ツアー「開けていい窓、駄目な窓」が始まっています。3月に東京、5月に名古屋公演でしたが、手ごたえはいかがでしたか?

秋山 まあまあかな。大阪以外でやるのが久し振りなので緊張しながらでしたけど、まずお客さんに来てもらえたのが嬉しいなっていう。

東京も名古屋もお客さんがたくさん入られたそうですね。

秋山 ありがたいことにね。東京でやるのも久し振りでしたし、名古屋は単独が初めてでしたし。そういうのもあって余計緊張しました。

山名 マジで最高。もちろん緊張しましたけど、仕事の中で一番単独ライブが好きなんです。

特に何が最高やったとかありますか?

山名 劇場に向かう時から、ほんまもうすべて。ネタは結構多めで10本したんかな。1本終わる度に、“これあんまウケへんかったな”とか“これウケけたな”とか、自分の中で思いながらやるのも全部楽しい。それがあと1回だけ残ってる。

はい、大阪・NGK(なんばグランド花月)でのツアーファイナルが残っています。前回の取材で秋山さんは「NGKは憧れの舞台」、山名さんは「自分がカッコいいと思う唯一の場所」とおっしゃっていました。意気込みはいかがですか?

秋山 まずネタを笑ってくれるかなという緊張にプラスして、NGKは憧れの場所やからこそ、その憧れの場所でやれるというプレッシャーも乗っかってくる。本番前とかバレないように結構唸ってます。

山名 NGKは格式高いめっちゃカッコいい場所で、そこで単独できることもめっちゃ嬉しい。でも今は、自分をカッコいいと思える場所はNGKだけではなくなってるかもしらんな。

公演のフライヤーはまるで映画のポスターのようです。このタイトルにはどんなメッセージが込められていますか?

秋山 タイトルやデザインは山名が考えていて、僕はノータッチなので、そっち側で一緒に聞きたいぐらい(笑)

山名 なんかめっちゃまんまっていうか。笑いって、普段日常の中で言わへんことを言っちゃうから起きたりする。ほんまに言ったらあかんやろ、っていうラインまでいってしまうような強いネタが僕は好きで。それで「開けていい窓、駄目な窓」。

秋山・一同 なるほど~。

暗めな写真の、無表情のおふたりが意味深ですよね。

山名 ちょうど俺が暗い方が良くて。言っちゃあかんことを言うのは俺の方が多いから。

そこまで計算されていたんですね。今年アキナさんは結成13年目になりますが、13年を振り返って、相方にひと言メッセージを伝えるとしたら?

秋山 元々トリオで、ひとり抜けた時にはもう30歳を過ぎていて。山名が「30過ぎた時にこの世界で食べていけてなかったら芸人辞める」と言ってたんで、このタイミングで辞めるんやろうなと思っていたのを続けてくれて。「一緒にやってくれてありがとう」って。それがすべて。

山名 ふたりになった時に「一緒にやろう」とは恥ずかしくて言えなくて。「ネタ作りましょか!」って言ったら「作ろう! ふたりでもう一回やっていこう」みたいな返事が聞けた時、(小声で)「ありがと」って。

秋山 ちゃんと聞きたい!(一同笑)

ものすごくコンビ愛を感じます。

秋山 あの時がコンビの再出発やったんでしっかり覚えていますが、逆にもう13年経ったんやという感じですね。コンビになった時点で同世代からだいぶ遅れを取っていたんで、濃すぎる毎日をずっと走って来た感じでちょっと感慨深いです。

相方に助けられることはありますか?

秋山 やっぱ根が真面目なんで、そこに一番助けてもらってます。結局ね、みんなの前でふざけていても、すごい努力してる。それがすべてなんじゃないかなって。

山名 挨拶がすごいなと思います。ラジオやってる時にゲストの方が来てくれたら、僕は「おはようございます」だけで終わっちゃうんですけど、秋山さんは「おはようございます」と言って両手で握手。これがもうすごいなって。

アキナと言えば“コント師”と
誰でもわかる存在になりたい

前回の取材で、山名さんは小説を書きたい、秋山さんは本格的に絵を描きたいとおっしゃっていました。山名さんは短編小説集『人間劇場』を発表され、秋山さんも個展を開かれて、おふたりとも夢を実現されています。夢を叶えるために一番必要なことは何だと思いますか?

秋山 好きやから自然とやり続けられるというか、好きやからずっと描いてる。それらを見せる場を設けてくれる会社には感謝です。やりたいことをやり続けるって、やっぱり大事やなと改めて感じています。

熱中する時はどれくらい描かれるんですか?

秋山 僕、描くんはパッパッと速いんですよ。2、3時間経ったかと思ったら、結構な枚数を描いてます。いっぱい描いて、個展をやる時はそこから選んでいます。

山名 僕も一緒。好きなことをずっとやって来たかな。

『人間劇場』はどのように時間を見つけて書いていますか?

山名 毎回1万字もいかへんぐらいのやつを定期的に更新してるだけやから、これ書こうかなと思ったやつを何日かかけて仕事の合間にちょいちょい書く感じ。”楽しい“と”面倒くさい“の両方思いながら書いてるけど、書き終わった時の爽快感は、ほんまにスゴいです。

そうなんですね! コンビとしての目標もお聞きしたいです。

秋山 優勝です。キングオブコントや、ダブルインパクトという新しい賞レースも始まったので、それもしっかり優勝したいなと思います。

山名 僕も一番直近でいうと、ダブルインパクトやキングブコントで優勝っすね。

現時点で優勝にどのくらい近づいているか、万博にちなんで100ミャクミャク中、何ミャクミャクか教えてください!

秋山 気づけば年次で一番上にいる僕らが、今勢いのある若手に勝つのは相当やなとは思うんですけど、まだまだやれるんだぞ、負けないぞっていう気持ちはやっぱあるんで、90!

山名 幸福度だけで言ったら100ミャクミャクかもしれないですけど、目標達成率を言ったら20ミャクミャクぐらい。決勝は何回か行かしてもらいましたけど、優勝せんかったらなんも始まらないって感じなんで。その後やりたいことがたくさんあるから、それを叶えるためにやっぱ優勝したいなという気持ちがめっちゃあります。

最後に、今後どんな芸人さんを目指されますか?

秋山 関西で活動していても全員が知ってるわけじゃないんで、全国どこに行っても「アキナ」って言ってもらえたら一番いいなと思います。

山名 超売れてるスーパータレントとか、師匠みたいな超絶漫才師とか、西野亮廣さんみたいに突き抜けて映画に進んだ人とか、“この人はこれだ!”みたいな、その人思い浮かべたら横にもう仕事が見える人っているやんか。そんな、すぐに何者かわかる人でありたいなと思います。

具体的には?

山名 まずは絶対に“コント師”かな!

アキナさんの
「自分だけのマル秘暗記法」

秋山 前日、最悪当日しかテスト勉強しないタイプやったけど、教科書の太字を写真のように頭の中で覚えて、あまり悪い点を取ったことはなかったです。暗記は得意な方やったんやと思う。その代わり、意味をわかってなかったから、テストが終わったら全部忘れてました。

山名 俺は絶対に写真暗記できないので、テスト1週間前くらいから何回も書いたり、暗記シートを使ったりして、ひたすら暗記してた。何回もやってコツコツ覚える。コントは自分でネタを書いてるから怒りとか、ここはちょっと緩めるみたいに感情と言葉のリズムで覚えてます。

読者プレゼント

アキナ

山名文和(やまなふみかず)
1980年7月3日生まれ
滋賀県東近江市出身 
NSC大阪校26期生

秋山賢太(あきやまけんた)
1983年6月24日生まれ
兵庫県川辺郡出身 
NSC大阪校25期生

<アキナ単独ツアー2025「開けていい窓、駄目な窓」>
7/18 (金) 大阪・なんばグランド花月