【よしもとTALK 】EXIT「不安に思うことすら活きてくる日がいつか訪れる」

自信を持って
今を楽しむことを忘れないで

結成5周年ということで、コンビを結成された5年半前に描いていた夢は今叶っていますか?

兼近 全部叶ってます。

その夢の内容を教えていただけますか?

兼近 「ちょっと有名になりたい」です。叶ってるよね?

りんたろー。 確かに。

兼近 でも、一番の夢は「面白い人間になりたい」。ゴールのない夢の方が飽きることなく走り続けることができるので、そういう意味では目標は決めない方が楽しく日々を送れる。

りんたろー。 僕はあきれるほどモテたいっていう夢があったんですけど、モテすぎてだりぃなって(笑)

兼近 信じられないくらいモテましたもんね (笑)

いまやEXITを知らない人はいないくらい有名になって夢を叶えられたお二人に、夢の叶え方や進路の悩みなどについてご相談したいです。

兼近 ゴンゴン来てください! まあ夢は完全には叶えられてないですけどね。

見えない将来を不安に思っているのですが、将来の不安についてEXITさんはどう捉えられていますか?

りんたろー。 僕はサッカー選手になりたくて高校の時に単身でサッカー部の寮に入って、大学でもずっとサッカーを続けてたんですが、大学4年でケガをしてサッカーの道を諦めたんです。そこから芸人の道に進むんですけど、今までサッカーの送迎をしてくれたり、お金がかかるのにサッカーの物をいっぱい揃えたりして協力してくれた親や、僕に関わってくれたコーチや先生、今まで支えてくれた人たちを裏切ったんじゃないかと強い罪悪感から思い悩んでいました。でも、芸人になって兼近くんと出会って、いろんな人に知ってもらえるようになって、ワールドカップの仕事をさせてもらったりとか、地元の静岡県でサッカーの番組のMCをさせてもらったりとかして…。過去のつらい経験や、目標に向かって努力したことは今につながっていて、それはすごく大事な期間だったんだと今は思えます。この時間って意味あるのかな? この道で正しいのかな? と不安に思うことすら活きてくる日がいつか訪れるので、自信を持って今を楽しむことを忘れないで欲しいです。

兼近 高校時代って、なんかわかんないけど嫌だな、怖いなとかそういうのを感じる年齢だと思うんですけど、それってたぶんいろんなものを見ていないからだと思うんです。例えば、映画だったり、漫画だったり、本だったりいろんなものを見ることで、自分の視野や考え方っていうのが頭の中にいっぱいできるんですよね。自分は何で傷つく人なんだろう、何で喜べる人だろう、どういうことをしたら自分の機嫌を取れるんだろうって、自分と会話していく。小さい頃、何で怒られた時が嫌だったかとか、こういう風に怒られた時は反省できたなとか、そんな些細なことから自分自身を知ることができるんです。そうすることで外に向くことができて、漠然とした不安感はなくなっていくんじゃないかな。友だちと一緒にいる時って、気兼ねなく何でも言えたりするじゃない? あれってたぶん友だちのことを知ってるからなんだよね。だから、自分と向き合うことが大切だと思います。

これまでの人生で重要なことを選択する時、どのように決めましたか?

兼近 めっちゃ残酷なんだけど、この世界は自由なようで自由な選択はなくて、生まれや見た目、身体的特徴とか、平等ではないんですよね。生まれた時からある程度できる選択とできない選択があって、僕はそれを小さい時から痛感してきました。僕はたくさんの失敗をしてきて、いろんな人に迷惑をかけながら生きてきたので、失敗したつらさも、周りから指をさされる苦しさも知ってる。だから、人の失敗を笑わないし、助けようって思える。それを知らないまま大人になっちゃうと、他人の失敗を責め立ててしまうような寛容じゃない大人になっちゃうと思うんだよね。自分がした選択が成功だろうと失敗だろうと、今の自分がいるのはあの選択をしたからと思うことができたら、失敗だと思われる選択も成功に変えることができる。そこが重要かなと思います。

現実的な生活を考えて、なかなか自分の夢に進めない高校生がたくさんいます。芸人さんという職業も成功するのはとても難しいと思うのですが、EXITさんは芸人になろうと決めた時は怖くなかったですか?

りんたろー。 怖さはありましたけど、この世界に飛び込んでみたいって、どうせ失うものなんてないし、みたいな気持ちがすごく強かったですね。傍からは、「大丈夫?」「全然稼げないんでしょ」とか言われるんですけど、めっちゃ楽しかったりするんですよ。それが良いことか悪いことかは一旦置いといて、そういう時間も頑張れるようなことを選択するのもひとつの選択肢を選ぶのに大きな要因かもしれないですね。

兼近 僕はレールから外れて生きていたから、みんなと同じレールに戻るためには相当頑張らなきゃいけないというか。その中で、人を笑わせながら生きていく、自分が人に笑ってもらって自分の居場所を作るために選んだ職業だから、変な話、売れなくても良かったんだよ。自分を好きになってくれる人が周りにいたらいいなって思いから芸人を始めてるから、怖いというよりかは期待。自分に対しても社会に対しても。自分がなぜその職業に就きたいのかを決めちゃえば怖くない。

能力的に諦めざるを得ないことも現実なのかなと思います。その場合、諦めた夢をどのように自分の中で消化していけばいいと思われますか?

りんたろー。 自分より優れた人に出会ったから能力が足りないことに気づけて道を諦めるわけで、それは自分の中で諦めがつくくらいその世界を見ることができたということなので、次の道に進む段階においてラッキーだと思う。人よりも違う道を目指せるのが早かったということは、実はプラスだと思うな。

兼近 僕もプロ野球選手になりたいという夢がありましたけど、早い段階で諦めました。家庭の事情とか、いろんな事情で諦めざるを得ないことがあると思うんですけど、じゃあ自分ってどんな役割を持ってるんだろう? って。すぐ隣にいる人を幸せにするだけでも素晴らしい役割じゃないですか。この社会って誰かが何かをやってくれてるから回り続けてるんで、夢の一部に常に自分がいるっていうのは考え方としては正解かもしれない。諦めるっていうか夢の途中なんじゃないかな。

最後に、夢を叶えたい高校生読者にオススメの本があれば教えてください!

兼近 どういう人に勧めるかによるんですよね。普段本を読まない人とかいっぱいいるからね。僕の小説じゃないですかね(『むき出し』)。

りんたろー。 僕もそう思いました!

兼近 僕の小説は難しい部分もあるんですけど、人に優しくなれる本だと思うんです。あとシンプルに本を読まない人は『夢をかなえるゾウ』っていう本があるんですけど、それは割とナチュラルな感じで読めるかな。

りんたろー。 僕は自分に自身を持てなくて頼ってばかりだったんですけど、そんな僕でも人生の要所に感じたことや自身持っていいんだと思えるようになった過程を書いた本(「自分を大切にする練習」)を出しているので、もし良かったら読んでもらえたら嬉しいです。

読者プレゼント

<EXIT全国47都道府県ツアー『47°M~2023年中に達成する持続可能な47のファンミ兼チャLIVE~』>

8/13(日)奈良・なら100年会館 中ホール
9/5(火)東京・恵比寿ザ・ガーデンホール
9/12(火)京都・ロームシアター京都 サウスホール
9/13(水)大阪・メルパルクホール
9/16(土)兵庫・神戸文化ホール 中ホール 9/17(日)栃木・栃木県教育会館 大ホール
9/20(水)愛知・名古屋市公会堂 大ホール
10/8(日)茨城・水戸市民会館 ユードムホール(中ホール)
10/10(火) 神奈川・KT Zepp Yokohama
10/14(土)岐阜・バロー文化ホール(多治見市文化会館) 小ホール
11/10(金) 埼玉・三郷市文化会館 大ホール
11/24(金) 千葉・松戸市民会館 ホール
12/9(土) 和歌山・有田市民会館 紀文ホール  ※その他の公演情報は公式HPをご確認ください。

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EXITイグジット

りんたろー。
1986年3月6日生まれ
静岡県出身

兼近大樹(かねちかだいき)
1991年5月11日生まれ
北海道出身
2017年12月22日コンビ結成