さなり|「行動する時の一番の動機は“楽しいかどうか”。周りにどう思われているかは気にしない」

ギヴン

今月の表紙はラップアーティスト、さなりさん。現在配信中のFODオリジナルドラマ「ギヴン」では、ギターロックバンド“the seasons”の高校生ボーカル・佐藤真冬役を好演。天才的な歌唱力を持ちながらも忘れられない過去により心を閉ざした真冬と同級生のギター・立夏(鈴木仁さん)との恋模様にドキドキが止まりません! ドラマ撮影時のことなど、お聞きしてきました。

ギヴン

キスシーンは男の子相手の方が
気が楽でした(笑)

今回FODオリジナルドラマ「ギヴン」の出演が決まった時のことを教えてください。初の演技でBLというテーマの真冬くん役、難しくはなかったですか?

さなり 初めてのお芝居だったので不安もあったのですが、お話をいただいたので挑戦してみようかな、と思いました。男の子を好きになる気持ちが僕にはわからないところがあったので、難しいところはありました。でもチューするシーンとかは相手が男の子の方が、気が楽でしたね(笑)

鈴木仁さん演じる立夏くんとのキスシーン、ドキドキでした! アニメの「ギヴン」ファンも多いので、この作品でさなりさんのことが好きになる子も多いだろうなと思います。

さなり とても良いドラマなので、多くの方に見ていただいて作品をきっかけに知っていただけるのは嬉しいですね。完成したドラマを見ていると自分なんだけど自分じゃない感じでもあって、不思議な感覚でした。恥ずかしいシーンとか、友だちに見られたらちょっとな…と思うところはいっぱいありました(笑)

撮影中で印象に残っていることはありますか?

さなり 俳優の方々の演技を間近で見て、やっぱりすごいなと思いました。“おぉぉ!”みたいな(笑)。主演の仁くん演じる立夏が真冬と言い合いになるシーンがあるんですが、台本通りであれば、普通に「なんだよ!」みたいな感じだったんです。でも本番で、言い合いしている途中でいきなり感情が溢れてきて、仁くんが涙を流したんです。これはすごいなと思って。

あのシーンは私たちもめちゃくちゃグッときました。

さなり 一緒に演じていると刺激も受けましたし、僕もそこから自然と学ぼうと思いました。

最終話のthe seasonsのライブシーンで真冬くんの感情が溢れる場面にも感動して鳥肌が立ちました。

さなり 本当ですか!? ありがとうございます! 以前はDJとさなり、とかでライブをしていたのですが、最近はフルバンドでやることも多くて、バンドを構えてステージに立つという経験はしてきたのですが、自分がギターボーカルとして弾きながら歌うという経験は初めてで、バンドやってる感はすごくありました。友だちとバンドをやるという青春には憧れがあったので、ドラマで経験できたことはすごく嬉しかったですね。

そういう憧れってあったんですね。学校とか、あまり興味ないという感じなのかなとちょっと思ってました。

さなり 中学高校と全然学校には行っていなかったんですが、学校が嫌いなわけでは全然ないんです。青春にはむしろ憧れがあって。文化祭にも一度も出たことがないので、お化け屋敷でお化け役とかしたいし、恋愛とかしたかったですね(笑)

the seasons from ドラマ「ギヴン」

撮影中は無意識に
真冬くんっぽくなっていた!?

撮影に入ると自分の中から役が抜けない、みたいなことってなかったですか?

さなり 2ヶ月ほど撮影期間があって、僕の中では役と現実の切り替えができていると思っていたんですが、撮影の間にツアーが重なっていて、撮影の次の日に札幌に行ってライブ、その翌日は東京に戻ってまた撮影みたいな時に、バンドメンバーから「ちょっと変わった?」と言われました。

ちょっと真冬くんっぽくなっていたんですか!?

さなり 自分では全然わからないんですけど、「真冬っぽくなってんじゃん」みたいなことを言われました(笑)

ご自身で真冬くんと似ているなと思うところはありますか?

さなり 真冬が過去の出来事にとらわれてなかなか歌詞を書き出せない気持ちは、共感できるところがありました。普段曲をすべて作ってから最後に歌詞を書くんですが、これでは伝わらないかなと思って、僕もテーマを変えてみながら何度も書き直したりする時があるので。

今後、さなりさんの活動はどんな風に展開していきそうですか?

さなり デビューしてから3年、いろいろ経験させていただいてきたんですが、気持ちの面ではあまり変わらなくて。ずっといろんなことをやりたいなと思ってきたので、音楽を続けながらも今回のように演技もできれば嬉しいですし、できるだけ何にでもチャレンジして活動の幅を広げていきたいなと思います。


    “さなり”を紐解く3つの鍵

    さなり

  1. さなりさんは、何を与えられたら喜びますか?

    ▶︎アイスクリーム

    食べ物だとハーゲンダッツのアイスクリーム!(笑) グリーンティーが特に好きで、昨日の晩は3つくらい食べちゃいました。

  2. さなりさんは、どうしたら恋に落ちますか?

    ▶︎僕は何でもすぐ落ちます(笑)

    タイプの人から優しくされたらすぐに落ちると思います。あとボディタッチとかされたら。タイプの人ですか? そんなにこだわりは強い方ではないと思うんですけど…どうなんだろう…(笑)。幅広いと思います。たぶん!

  3. さなりさんは、どんな場所にいるのが一番幸せ?

    ▶︎家

    家ですね! 家のベッドの上! あとはゲームの椅子の上(笑)。インドア派ですね。でも風が気持ちよくてめっちゃ天気のいい日に外に出るのも好きです。みんなも外に出て太陽を浴びた方がいいよ!

  4. ご自身の性格を自己分析してください!

    ▶︎マイペース

    許容範囲はめちゃ広いと思います。ゲームをしていて“うおぉ!”となることはあるんですが、人に対して怒ることはほとんどないですね。根本的には優しいんだと思います。


今月の特集テーマ
「地球にいいこと、考えよう」

さらに、今月のテーマにまつわるお話を一緒にしていただきました。
小学生の頃から自分の興味のある世界を広げてこられた、さなりさん。
環境活動に何か参加したいなと思って躊躇している高校生の背中を押していただく、
強いメッセージをいただきました。

さなり

さなりさんは、エコバッグは使っていますか?

さなり 僕は荷物を持ちたくないタイプで、いつもスマホと財布とAirPods Pro、鼻炎持ちなのでナザールというスプレーだけを全部ポケットに入れています。コンビニとかで飲み物を買ってもすぐに飲んでしまうので、持ち歩くことがほとんどないんです(笑)

では紙ストローとか意外と抵抗ないですか?(笑)

さなり 全然! え、何が変わるの? あ、ふにゃふにゃになるんだ。僕はすぐに飲んでしまうのであまり感じたことはないですね。問題なし!(笑) 受け入れます。

環境問題についても10代がさまざまな活動に参加したり、意思表示をしていくことについて、どう思われますか?

さなり そういう時代ですよね、今って。TikTokで当たり前のようにみんなが動画を上げていますし、スマホがあれば何でもできるし。僕が小学生の頃にYouTubeを上げていたのも、僕にとっては自然なことだったんです。当時はまだ周りでYouTubeを知っている子はいなかったし、YouTuberという言葉もほとんど聞かなかった気がするんですが、僕はたまたま家に親のパソコンがあって、兄貴がパソコンが好きだったので一緒に触ってYouTubeもよく一緒に見ていました。きっと周りの子にとってのテレビの存在と同じように僕たちはYouTubeを見ていたんだと思います。

みんながやっていないことをやっているんだという特別感があったわけではなかったんですか?

さなり そういう意識はまったくなかったですね。ひとつの遊びとして純粋に楽しんでいただけ。2年間くらい毎日1本上げ続けて、動画がめちゃくちゃ溜まっていつの間にか収益化されていたという感じでした。動画を編集してタイトルを決めて、サムネも決めて、YouTubeに上げるという行為が楽しくて。暇だったし。

ちなみにどんな動画を撮られていたんですか?

さなり 兄と撮ったりもしたし、友だちと撮ったりもしたし、当時ヒカキンさんが商品紹介をやり始めた頃だったので、それを真似してコンビニのアイスクリームを紹介してみたり、一人二役で寸劇みたいなのをしてみたり、その日思いついたやりたいことをいろんなジャンルでやっていた感じです。単に自撮りしているだけの動画もありました。ただのクソガキYouTuberですね(笑)

さなりさんが行動する時って、何が基準になりますか?

さなり 楽しいが一番の動機ですね。楽しくなければ何もできない。

やりたいなと思っても周りからどう見られるだろうとか思って躊躇してしまう人も多いと思うんですが、その辺りはいかがですか?

さなり 僕は周りにどう思われているかとか、そんなことはどうでもいいと思っているというか…あまり気にしないですね。友だちも一緒だったので、友だちがいれば問題ないという感じでした。ただ、YouTubeに関しては小学5年生くらいの時にクラスの子にバレ始めて、途中で恥ずかしくなって消しました。自分の作品を知られて、“うわ、恥ずかし!”みたいな感じ(笑)。でも何かをやり始めることに対して躊躇するということはないですね。

15歳でデビューされた時も、年齢で踏みとどまることはなかったですか?

さなり 中学生の頃から音楽の活動をしようと思っていたので、それなら絶対に若い方がいいだろうという思いがあって、むしろ14歳くらいの頃から“早く、早く”と思いながらオーディションなどを受けまくっていました。若い方が有利だろうという気持ちがあったので。

では高校生も何か環境にいいことを始めたいなと思えば、何でもやってみた方がいいですか?

さなり 絶対にやってみた方がいいと思います。何でもやってみないとわからないと思うから。それで何か違うなと思えばやめればいいんだし! 行動してみることはとてもいいことだと思います。

さなり

撮影:齋藤佳憲

撮影:齋藤佳憲

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FODオリジナルドラマ「ギヴン」
  • 配信:2021年7月17日(土)0時配信
  • 原作:キヅナツキ「ギヴン」(新書館「シェリプラス」連載中)
  • 演出・脚本:三木康一郎
  • 出演:鈴木 仁、さなり、井之脇 海、栁 俊太郎、他
  • プロデュース:鹿内植
  • プロデューサー:村山えりか(C&Iエンタテインメント)
  • 制作協力:C&Iエンタテインメント
  • 制作著作:フジテレビジョン
  • ©︎キヅナツキ・新書館 /フジテレビジョン

DISC INFO

JO1Digital Release
『Melody Lane』
the seasons from ドラマ「ギヴン」
※デジタル配信中

全6話配信中

OFFICIAL WEBSITE