The Songbards|2020年からスタートした三部作の最終章「Grow Old With Us」は“身近な人と共に人生を歩んでいく”がコンセプト

今年3月結成5周年を迎えたThe Songbardsが6/29(水)に待望のセカンドフルアルバム「Grow Old With Us」をリリース。上野皓平さん(Vo.&Gt.)と松原有志さん(Gt.&Vo.)にお話を伺いました!

2年半ぶりとなるフルアルバム
「Grow Old With Us」

今作は第一章 「SOLITUDE」、第二章「AUGURIES」を経て辿り着いた三部作の集大成とのことですが、今作のコンセプトを教えてください。

上野 タイトルからも読み取れるように、“身近な人と共に人生を歩んでいく”というコンセプトにしています。

フルアルバムのリリースは2年半ぶりですが、ファーストアルバムの頃から制作にあたってなにか変化はありましたか?

松原 辛いときや楽しくなりたい時に聴く曲、暮らしのなかで気軽に聴ける曲など、音楽には色んな種類があります。そういった曲をどうアルバムに入れるかというバランスを、より考えて制作しました。

前回インタビューさせていただいた際に「4人の個性を大切にしている」とお伺いしましたが、今作で4人の個性が生きているポイントはどこですか?

松原 やはりコーラスですね。僕たちの曲は4人全員でコーラスを入れているので、それぞれの声質を生かせるようなパート分けをしています。また、今回はビクターオンラインストア限定セットの特典CDにはなりますが、ドラムの(岩田)栄秀が作った曲も入っています。

1曲目のタイトルは「2076」ですが、これはなんの数字なのでしょうか?

上野 この曲のコンセプトは「そろそろ寿命を迎えようとしている自分が2022年にタイムスリップをしてきたら」というもので、その寿命を迎えようとしている年が2076年なんです。

なるほど、西暦なんですね!自分の死の間際を考えることって、なかなかないので奥が深そうです。

松原 確かにそうですよね。もし、そんなふうにタイムスリップしてきたら、きっと今の自分よりもっと人にやさしくしたり、大切に時間を過ごしたりできますよね。なので僕たちメンバーもそのコンセプトに共感したし、それを知った上で曲を聴いてもらえれば、また違った楽しみ方をしていただけるのではないかと思います。

「アイオライト」は3月の誕生石にもなっている天然石ですよね。

松原 花言葉のように石にも石言葉があって、アイオライトは「指標・指針」です。目標を見つける瞬間、そして目標へのその道筋を感じる瞬間を表現した曲にピッタリだなと思って、このタイトルにしました。ダークブルーな色も「夢と現実」という世界観に合うかなと。

「ダフネ」のMVは中川大志さんが出演をされていて話題になっていますが、出来上がったものを見ての感想はいかがですか?

松原 現役大学生でもある谷口雄哉監督が僕たちの曲を聴いて、何か一緒にできないかと声をかけてくれました。とても波長が合ったので、共にMVの制作しはじめたのですが、気付いたら中川大志さんが出演してくれることになっていて驚きました。出来上がった作品はストーリーも中川大志さんの演技もとても身近に思えるような雰囲気でとても共感できましたし、何かやり残したことを抱えている人たちがみるとどう思うんだろうと気になっています。

「窓に射す光のように」はちょうどコロナ禍での制限が一番厳しかった頃にリリースをされていますが、制作中大変だったことはありますか?

松原 バンドって楽器の後に歌を録るのですが、ちょうどその間に感染が拡大しだして一度レコーディングを中断しました。あの頃はだれもコロナがどんなものかわからなかったし、もしレコーディングをしていて感染したら、音楽を作ることが悪になりかねないような雰囲気で。ただ、僕たちはもともとパソコンでデータをやり取りしながら曲作りをすることが多いので、その点ではあまり影響はありませんでした。

「かざぐるま」は歌詞の中にかざぐるまが出てくるわけではないのに、どうしてこのタイトルになったのでしょうか。

上野 京セラのオリジナルアニメーション『「あなたを一言で表してください」の質問が苦手だ。』とのタイアップソングで、誰かに背中を押してもらって自分らしさを見つけていくというストーリーのアニメなので、歌詞もその内容に沿ったものになっています。どんなタイトルをつけようか迷って、相談していたら有志が100個も案を考えてくれて。その中の1つがこの「かざぐるま」でした。かざぐるまは息を吹きかけられると回る。つまり誰かの手を借りることで、役割を果たすことができるんだという意味が込められています。

The Songbardsの曲は聴いていると情景が思い浮かんでくる曲が多いなと思います。

松原 意図的にそういう曲を作っているというわけではないですが、内省的な方向で曲を作り始めることが多くて。ある景色を見て変化した想いを曲として表現しているという感覚です。自然や環境の持つ人を変える力を感じることが多いので、それが曲にも現れているのかなと思います。

もしお二人が高校生だったとしたら、今回の収録曲のなかのどの曲をどんな時に聴きたいですか?

松原 野球部に入っていて、学校を出るのはいつも夕方だったので、一人で下校する時に「夕景」を聴きたいです。

上野 「2076」を目覚ましソングにします。先程お話したコンセプトをより細かくいうと2022年の“朝”にタイムスリップしてきた設定なので。目覚まし時計の音も入っていますしね。

9月から始まるリリースツアーも楽しみです!

上野 対バンは相手の空気感が僕たちのステージにも現れるので、すごく楽しみです。それを経て行うワンマンへも、今作の曲をたくさん聴いて参加していただけると気合が入ります。

松原 ツアーで各地に行くと、その土地の雰囲気も影響を与えてくれるので、その日にしかできないライブができるも楽しみですね。

The Songbardsの
「SNSとの向き合い方」とは?

今の音楽活動に生きているなと思う高校時代の経験はありますか?

松原 高校生のころは部活と勉強に力を入れていたので、まだ音楽にはほとんど触れていませんでした。でも、部活で副キャプテンをして身についた、みんなでなにか一つの目標に向かうときの立ち位置の見分ける力は音楽をするにも大切なことだと感じています。人をまとめるという経験は社会に出ると、どんな仕事でも生きてきますよ。

上野 僕は高校時代に友だちとカラオケに行ったことがバンドを始めるきっかけのひとつになりました。友だちが僕の歌をめちゃくちゃ褒めてくれたことで自信がついたんです。

お二人はThe Beatlesのファンだそうですが、高校生にオススメのThe Beatlesの曲はありますか?

上野 「ノルウェーの森」を一人の時間に聴いて、安らぎとともに、別の深い世界があるのかなという想像を膨らませてほしいです。

松原 「Nowhere man」はシンプルですがジョンレノンが歌詞に込めたメッセージが高校時代に通ずるところがあると思うのでオススメします。

今月のテーマは「SNSとの付き合い方」ですが、SNSを使う時に気をつけていることはありますか?

松原 自分の意見を発信するときに他のものを否定しないことです。「これがいい」と言えばいいのに「こっちのほうがいい」と比べてしまったりすると、比較された側のものがいいと思っている人は嫌な思いをしてしまうので。

上野 何をしている人かをできるだけわかりやすい投稿をするようにしています。僕は曲を好きになったらその人の人柄も知りたくなるので、それは僕のファンにも当てはまるだろうなと。

上野さんはTwitterとInstagramだけでなくnoteも使われていますよね。

上野 Twitterは140文字しかかけないのでもう少しブログ的な要素があるコンテンツを、と思い始めました。今年の目標は「本を100冊読む」なので、読書記録もアップしています。

100冊はすごいですね!私達高校生にオススメの本をお聞きしたいです。

上野 『自分の小さな「箱」から脱出する方法』(アービンジャー・インスティチュート/大和書房) は人付き合いについてとても勉強になりますし、腑に落ちる考え方が書いてあってよかったです。小説なら『西の魔女が死んだ』(梨木香歩/新潮社)はがオススメです。僕も高校生の頃に読みましたが、そのころ抱いていた漠然とした不安をほぐしてくれ、もっと別の見方をしてもいいんだ、こういう考え方もあるんだと知ることができました。



The Songbards

DISC INFO

2nd Full Album 「Grow Old With Us」
完全限定生産盤 【CD+DVD】 ¥3,960 (tax in)
6/29 on Sale

LIVE INFO

9月3日(土) 仙台CLUB JUNK BOX w/ 長澤知之
9月4日(日) 札幌 SPiCE w/ 松室政哉
9月9日(金) 柏PALOOZA w/ 藤巻亮太
9月16日(金) 広島セカンドクラッチ w/ MONO NO AWARE
9月19日(月・祝) 京都ミューズ w/ DENIMS
10月7日(金) 金沢AZ w/ リュックと添い寝ごはん
10月10日(月・祝) 高松DIME w/ 堂島孝平

– ONE MAN-
10月21日(金) 福岡INSA
10月26日(水) 渋谷 Spotify O-EAST
11月2日(水) 名古屋CLUB QUATTRO
11日3日(木祝) 大阪・梅田CLUB QUATTRO

OFFICIAL WEBSITE