TikTokクリエイター修一朗が話題作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』の魅力を大解説!

Z世代にとって
映画館体験はパフォーマンスを観る感覚

スマホで見る映像に慣れたZ世代として、修一朗さんは映画館で映画を体験することについて、どう思われていますか?

修一朗 正直僕たちZ世代は物心ついた時からすぐれた映像が身近にあったので、映像のクオリティが上がることに対してはもうそれほど敏感にはならないと思うんです。だから映画館で体験する映画は僕にとっては “パフォーマンスを観る” 感覚。音響の良さが大きいと思います。あと『アバター』の場合は、圧倒的な世界観。パンドラの世界を再現する桁違いなレベルの高さというか。その世界観を体感するという部分が面白さだと思います。

たしかに。確立された世界観ですもんね。

修一朗 TikTokなどが出てきてから特に、皆さんにとって動画は次々飛ばしていく“消費する”商品だという感覚になっていると思うんです。でも今回『アバター』を観て改めて感じたのは、没入して体験できること。行った気になれる感じ。これはTikTokにはない感覚ですね。例えばTikTokを見て“この人たちこんな思いしていいなぁ”みたいな感情になることってあると思うけど、『アバター』でパンドラの中のアバターさんたち、いいなぁとはならない。それより“自分も行きたい!”ってなりますよね。そんな次元の違う世界を身近に感じられる体験はすごいなと思います。

動画投稿を始めたのは
大学生になってから

『修一朗さんが動画投稿を始められたのはいつ頃だったんですか?

修一朗 僕は大学からなんです。今24歳なんですが、高校生の頃はVineが流行っていて、「Vineやってるやつ、動画の最先端すぎてやべぇ!」とか思っていました(笑)。インスタも大学から始めたので遅かったですね。

そこから一気に勉強されたんですか!? すごいですね。

修一朗 いや、もう“仕事だ!”と思って。データを見ることが好きだったので、SNSってきちんとデータが出るので、自分にぴったりハマったんです。だから最初からどうやったら数を取れるかというマインドで向き合ってきました。勝つためのゲームみたいな感覚でしたね。

ちなみに映画はどれくらいの頻度で観てこられましたか?

修一朗 大学に入って一人暮らしを始めてからは、1日3〜4本観ていました。ゲオでDVDを大量に借りてきて、1週間で20本くらい観てたかな(笑)。ほとんどが洋画です。NetflixやHulu、ディズニープラスなどが出てきてからは、動画配信サービスでよく観ていますね。

修一朗さんが今の高校生世代に思うことや何か感覚の違いってありますか?

修一朗 僕はギリZ世代ではあるんですが、スマホを持ち始めたのも高校生からなので、上の世代とスマホネイティブの間ぐらいの感覚にいるんです。だから今の高校生世代が「YouTubeの再生回数取れてないじゃないですか」とかどんなことも数で評価していくようになっていくのはちょっと怖いなと思いますね。

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
ジョン・ランドープロデューサーに聞く
TikTok世代と映画館の関係

私たちはスマホでどんな映像でも観られる世代。映画館離れしているのはアメリカの10代も同じですか?

ジョン・ランドー そうですね。デバイスが増えたことでコンテンツクリエイターにさまざまな機会を与えてくれるようになりました。修一朗さんもそのひとりですよね。それはとても素晴らしいことです。コミュニケーションの方法もさまざま広がっています。「映画産業はもう終わる」と言われているのは20年前から変わりないんです。VHS(ビデオテープ)が登場して、家で映画が観られるようになった時からね。

でも映画が終わることはありませんでした。それは映画体験が特別だからです。今、TikTokなどの登場で、皆さん家で映像を楽しめるようになりましたが、映画体験に対する渇望は変わらずあると思っています。ここ何年か、若い世代に家を出て映画館に行きたいと思わせる作品がなかなか誕生しなかったのも事実ですが、『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』や『トップガン マーヴェリック』などはTikTok世代にも映画館に行きたいと思わせましたよね。『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』もそのような映画だと思います。

読者プレゼント

『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
  • 監督・製作・脚本:ジェームズ・キャメロン
  • 製作:ジョン・ランドー
  • 出演:サム・ワーシントン、ゾーイ・サルダナ、シガーニー・ウィーバー、ケイト・ウィンスレット、他

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12/16(金)全国公開