『センコロール コネクト』下野紘のアフレコ裏話|キャラを掴むために目つきを悪くしていた!?

センコロール コネクト 下野紘

2009年に第1作『センコロール』が公開され、直接の続編となる第2作を合わせた『センコロール コネクト』がついに今年6月29日より公開。

7月13日(土)に作品の舞台となっている札幌で行われた舞台挨拶に登壇された、テツ役・下野紘さんにchスタッフがインタビュー!

目つきを悪くしてアフレコ!?
表情を作ってキャラクターを掴む

第1作『センコロール』の公開から10年、ついに新作『センコロール コネクト』が公開されましたが、ファンの方からはどんな反響がありましたか?

下野 1作目が10年前になるので、皆さんどんなふうに反応してくださるのかなと思っていたのですが、2作目の公開の情報が解禁されると「センコロールの続編を本当に待ってました!」というファンレターをいただいたり、東京で上映会をやった時にもたくさんの方にお越しいただいて、皆さんずっと期待してくださっていたんだなと実感しました。10年という年月って、小学生が成人していてもおかしくないですよね。皆さんも、(公開当時は)小学校入りたての時でしょ?

そうですね(笑)

下野 そう考えると、本当にお待たせしましたという気持ちが強かったです。2作目の収録は5年ほど前には行っていたので、キャスト陣としてもあれから長い月日が経ったんだなと改めて思いました。

下野さんがこれまで演じられたキャラクターは活発なイメージがありますが、今回演じられたテツはクールなキャラでしたね。

下野 1作目が公開する前は、テツのような無口でクールなキャラを演じることはほぼなかったので、自分にとって今までにないキャラを演じさせていただくという嬉しい部分もありましたし、実際に演じてみると「こういうシーンではこの台詞はどういうふうに言えばいいんだろう」という戸惑いのようなものも少しだけありました。

センコロール コネクト 下野紘

役作りの面では苦労をされましたか?

下野 自分の中で、こういう方向性でテツというキャラクターを演じていけばいいんだなとわかってからは比較的スムーズでした。『センコロール コネクト』は1作目と2作目を合わせた作品になっているのですが、2作目の収録をした時に、「テツってこういうキャラクターだったよな」と思い出しながら演じたり、表情を作ってキャラクターを掴んだりしました。テツを演じる時は、なぜか目つきを悪くしながら演じていましたね(笑)

下野さんは「水曜どうでしょう」の大ファンと伺ったのですが、本作の舞台が札幌ということで何か特別な思いはありましたか?

下野 収録の時に感じることはあまりなかったのですが、自分の中で「なるほどな」とワクワクする部分もありました。こういった形でまた札幌に来ることができたので『センコロール』に携わっていてよかったなと思います。映画では札幌の街が大変なことになっていますが(笑)、北海道の人にとっては地元が舞台になっているのでより楽しんでいただけるのではと思います。

ちなみに札幌のお気に入りポイントなどはありますか?

下野 いろんなものが美味しいですよね。初めて北海道に来たのはプライベートだったんですけど、不思議なことに普段はそんなに食べられないのに、ラーメンを3杯くらい食べた後にジンギスカンを食べたり (笑)、いろんなものを美味しくいただきました! スープカレーもそうですけど、新しいグルメにチャレンジしているイメージがあるので、来るたびにいろんな発見があります。

センコは食べたものに変身できる能力がありますが、もしその能力が使えたら何に変身してみたいですか?

下野 え~、なんだろうなぁ。

やっぱり下野さんのお好きなからあげですか…?

下野 それじゃあ食べられて終わっちゃうよ!(笑)

では、センコに変身してほしいものはありますか?

下野 僕、普通の状態のセンコがけっこう好きなんですよね。いかつい顔をしているけど体が丸くて。センコがいたらこのままの姿でいいかな。変身してみたいのは、ベタですけど鳥や恐竜になって空を飛んでみたいです。

センコロール

声優の道を目指す中で
友だちの存在に助けられた高校時代

下野さんの高校時代はどんな学生でしたか?

下野 中学生の頃から声優になろうと思っていたので、最初は高校に進まず声優の養成所に入ろうと思っていたのですが、親に高校には入ってほしいと言われたので、演技の勉強ができるように演劇部のある高校で部活動をしていました。あとは高校生になるとようやくバイトができるので、自分の欲しいものを買うためにバイトを始めたり。

得意科目や苦手科目はなんでしたか?

下野 今はどの教科も苦手かもしれないけど(笑)、理科とか化学がけっこう好きだったかな。高校には国語や社会科に特化したコース、英語に特化したコースなどがあって、僕は理数系のコースにいました。実験も面白かったですし、お湯を早く沸騰が早くさせる方法といった料理にも使える実用的なことも学べたので好きでした。

高校時代で一番印象に残っている出来事はありますか?

下野 1度だけ、演劇部で各学校の作品コンテストに参加したことがあって。うちの演劇部は先生が指導してくれるわけではなく、先輩からアドバイスをいただいたり自分たちで作り上げていく演劇部だったのですが、予選の段階で一番低い評価を受けてしまって、みんなで一生懸命作り上げたからこそ悔しい思いをした思い出があります。そのあとに、部員の中にけっこう大きな家に住んでいる子がいて、ご両親の了承を得て部員全員で家に泊まるというなかなかない経験ができて、それも印象に残っています。

勉強や部活などに励む高校生に向けて、メッセージをお願いします!

下野 周りの友だちは大学に進学したり就職をする中で、僕だけはみんなと方向性の違う声優という道を目指していて、学校の勉強以外は自分ひとりの力だけで頑張らないといけなかった時に、自分がひとりぼっちのような気持ちになったことがありました。でも、友だちがいてくれたからそういう状況でも自分自身が助けられているなと感じました。友だちと楽しくワイワイできるのは、高校までが一番心おきなくできると思うので、就職活動や受験勉強も大事ですがあまり根を詰めすぎず、ちょっとでもいいので友だちとの時間を大切にしてみてください。

北海道版
もえぎ(高2)・三村愛子(高2)・るかたそ(高2)

取材を終えて…

センコロール コネクト

もえぎ(高2)
声優さんから作品のお話を直接聞けるという貴重な経験ができてとても嬉しかったです! 下野さんがいつもとは違うタイプのキャラを演じるにあたって役作りの面で工夫されたりと、お仕事に対する意識がすごいなと思いました。舞台挨拶で、宇木監督からセンコの発想のきっかけなどを聞けて、ますます3が楽しみになりました!

三村愛子(高2)
今回『センコロール コネクト』を観て、実際の街が舞台という現実的なところと、謎の巨大生物が現れるという非現実的なところが合わさっているのがすごく独特だなと感じました。そして登場人物たちの掛け合いに癒される映画でした! 舞台挨拶では宇木監督がアメリカで映画を上映した時にアメリカならではの反応が面白かったというお話が印象的でした。

るかたそ(高2)
『センコロール コネクト』は世界観が独特で、観ていて自然とその世界に引き込まれるような作品だと私は感じました。登場人物一人ひとりに個性が光っていて魅力的で、その中でも下野さんが演じるテツの前に突如現れたセンコがすごく可愛い! 宇木監督いわくセンコは「キモさ4・可愛さ6」だそうですが、私的には「キモさ2・可愛さ8」です♪

センコロール コネクト
  • 監督・脚本・作画:宇木敦哉
  • 音楽:ryo (supercell)
  • キャスト:花澤香菜、下野紘、木村良平、森谷里美、高森奈津美、赤羽根健治
  • 配給:アニプレックス

©宇木敦哉/アニプレックス ©2019 宇木敦哉/アニプレックス

6月29日(土)より『センコロール』〔2009〕、新作『センコロール2』を合わせて札幌シネマフロンティア、新宿バルト9、シネ・リーブル池袋、ミッドランドスクエアシネマ、シネ・リーブル梅田、T・ジョイ博多で特別上映!

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