R-1グランプリ王者・“盲目の漫談家”の濱田祐太郎さんが、今年5月30日に開催される吉本新喜劇とコラボした舞台で主演が決定。きっかけとなった間寛平さんとの出会いや練習の様子などを中心に、高校時代のお話やこれからやりたいことについてたっぷりお聞きしました!
近づけたい
5月30日開催の新喜劇に主演で出演されるということで、おめでとうございます! 今の気持ちを聞かせてください。
濱田 ありがとうございます。ちょっと不安と緊張が今からあります。いつも以上というか、今までの中で多分トップクラスに気合い入れてやらなあかん仕事やなっていうのは思いました。
今回の出演は、濱田さんが「大阪マラソン2024」に出場された際に寛平さんとお話されたことがきっかけで実現したとか。
濱田 そうなんです。マラソンを走る前に、寛平さんが「今日頑張れよ」って声かけてくれて。終わった後にも、「今度機会があったらご飯でも一緒に行こか」って言ってくれて、そこからですね。
それまで濱田さんの中で寛平さんってどういう存在だったんですか?
濱田 新喜劇に出てる時は杖を持って大暴れする人で、バラエティに出てる時はさんまさんの隣で怒られてる人っていうイメージ。でも大先輩なんで、それまで全く関わりがなくて、吉本の看板タレントさんのひとりっていう感じでした。
お会いしていかがでしたか?
濱田 気さくで明るく、テレビに出てるまんまの面白いおっちゃんでしたね。
そのあと、どういう経緯で新喜劇のお話に発展したんですか?
濱田 その後、寛平さんにご飯食べに連れて行ってもらった時に酔っぱらっていたのもあるんですけど、ちょっと軽口で、「僕、新喜劇で寛平さんの杖と僕の白杖で殴り合いしたいんですよー」みたいなことを言うたら、寛平さんが「それ面白いやんけ。やろうやろう!」ってすごい乗り気になってくれて、そこから寛平さんが動いてくれました。まさか実現するとは思ってなかったんで、寛平さんは僕にとって恩人です。
当日の座長は寛平さんですか?
濱田 はい。寛平さんが「台本もしっかりいい物語に仕上げてお客さんを笑わせつつ、ほろっとさせるような舞台にしような」って言ってくれてはるんで、寛平さんが思ってる舞台に少しでも近づけるようにしたいなと思ってます。
役どころがお蕎麦剣士ということで殺陣があるそうですが怖くないですか?
濱田 平山さんっていう新喜劇の座員さんで、前は東映太秦でアクション俳優をやってはった動きのプロに、今マンツーマンで教えてもらってます。まずは部屋の端っこから端っこまで走るっていう基本のやつをやるんやけど、周りが見えてないから自分がまっすぐ走れてるかっていうのもわからないし、何かにぶつかるんじゃないかって不安もあります。普段外を歩く時は右手に杖を持って左手は何も持たずにほとんど振らないようにしてるんですが、平山さんから「腕を振って走りましょう」って言われた時に、慣れてないから右手と右足が同時に出たりして。「こんなん昭和の笑いやん」ってショックやったな(一同笑)
お蕎麦剣士は杖を使うんですか?
濱田 これがね、今のところ全くわからないんですよね。まだ台本が全部仕上がってるわけじゃないんで。そもそも「お蕎麦剣士ってなんやねん!?」って思いながらやってる状態で。ただビジュアルポスターの撮影の時に杖持ってたんで、たぶんこの杖は持つんじゃないかと思ってますけど。
注目してほしいポイントを教えてください。
濱田 今のところは、俺のお蕎麦剣士と、一緒に出てくれている同期のもものせめる。の瓦版っていう、今でいう“暴露系YouTuber”みたいな役どころが決まっているので、とりあえずこのふたりがどう活躍するかっていうところかな。あとは殺陣の部分も観てもらえたらいいかなって思います。
人生、今が一番楽しい!
ところで高校時代、濱田さんはどんな生徒でしたか?
濱田 よく寝てましたね。それこそ季節の変わり目とかダメなんですよ。小学校、中学校は地元の学校で、高校の3年間は兵庫県の盲学校の専門学部でマッサージの国家資格、また次の3年間も鍼とお灸の国家資格を取る専門学部に行ったんですが、ずっと寝ていたりして授業中の態度が良くないから、ちょっと煙たがられてた生徒だったかもしれないです。
高校生活で一番楽しかったことは?
濱田 高校生の時にアコースティックギターを始めて音楽部に入ったんですが、まあまあ楽しかったですね。
音楽部に入るきっかけは?
濱田 たまたまラジオで押尾コータローさんの曲を聴いたときに、衝動的に自分もこんな曲弾きたいってなってアコースティックギターを始めることになるんですけど、その瞬間まで音楽そのものに興味がなかったから何もわからなくて。音楽部に入れば、音楽のことは知れるだろうっていうので入りました。それから20年近く続けてるけど、やっぱり上手くは弾かれへん。それでもアコースティックギターの音が好きやからずっと続けられています。
高校卒業後、NSCに入るまでにR-1に初出場されていますね。
濱田 盲高校を卒業した21歳っていう年が自分の中で中途半端で、1年経ったら大卒の人たちと同じ歳になるから、じゃあこの1年はひとり暮らしに慣れる年にしようみたいな感じで大阪でひとり暮らしをしながらマッサージのアルバイトをしていました。その時、R-1グランプリの予選に出て、1回戦で人生初めて人前でネタをやりました。
初めての舞台は緊張しましたか?
濱田 めちゃめちゃ緊張しましたね。お客さんが笑ってくれたからすごく楽しかったんやけど、ネタが終わって舞台袖に戻ってきたら膝がぶるぶる震えてるし、1月やのに汗もめっちゃかいてました。
初出場のR-1で準優勝という結果はNSC入学の後押しになりましたか?
濱田 もうNSCに入ることは決まってましたから。ただ準決勝まで行ったから、お笑い芸人を目指してもいいぐらいのものは何か持ってるだろうって思えたのはあるかな。
お笑いの道に進みたいと思われたのはいつ頃だったんですか?
濱田 小学校、中学校ぐらいから将来芸人にはなりたいなと思っていました。マッサージや鍼の資格を取ったのは、自分の中ではカモフラージュの感じですね。もし芸人があかんかってもこの資格があるから大丈夫やでって周りの人に説明できるから。
親御さんから芸人さんになることへの反対はありましたか?
濱田 別にやりたいんやったらやってみたらいいんちゃうぐらいの感じでした。資格があるからもう先手打ってますしね。
R-1初出場の時から漫談スタイルですが、こだわりがおありですか?
濱田 小学生の時に漫才がすごい好きになったので漫才やりたいっていう気持ちがあったけど、NSCでこの人とコンビを組みたいっていう人はいなくて。それにR-1に出てひとりで喋る漫談っていうのもありかなっていうのがあったので、そのまま13年経ってるっていう感じです。
これから濱田さんがやりたいと思っていることを教えてください。
濱田 今年2月に初めてやったトークライブを3ヶ月に1回ぐらいのペースでやろうと思ってます。ギターも最近自分で曲作ったりしてるので、できれば今年中にトークライブで弾きたいですね。あと、中学生や高校生からインスタでDMもらうことがあるんやけど、芸人続けてきた肌感覚で、若い子たちは目の見えてない芸人を自然に受け止めてる感じがすごいあるので、学校に行って話をしたり、ネタをやるような仕事とかができたらいいなっていうのは最近思ってますね。やりたいことは本当にいっぱいあるよ。人生、今が一番楽しい!
「5月30日の新喜劇用にご褒美、何か用意してますか?」
濱田 ご褒美を用意しようと思って何かしたことはないかな。しんどい仕事があって疲れてたりすると、宅配ピザ頼むかとか、ちょっとお菓子食っちゃうみたいに後付けはあるけど、前もって用意するのはないですね。あまり物欲がないんで、おっきい買い物もご褒美関係なくって感じです。
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— ch FILES関西版 (@ch_kansai) April 20, 2025
濱田祐太郎(はまだゆうたろう)
1989年9月8日生まれ 兵庫県神戸市出身
NSC大阪35期生
<盲目のお蕎麦剣士が巻き起こす新喜劇>
5/30(金)大阪・なんばグランド花月
開場:19:00 開演:19:30