『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』松村沙友理|「推しは人生を明るく前向きにしてくれる!」

ヘアメイク/吉田真佐美、スタイリスト/鬼束香奈子

大人気コミックが映画化された『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』が現在公開中。岡山のローカル地下アイドルChamJam(チャムジャム)の舞菜に人生のすべてを注ぎ、推し活に励む主人公・えりぴよ役の松村沙友理さんにインタビューしました!

今まで自分が掛けていただいた言葉に
よりリアルさを感じられた

松村さん演じるえりぴよさんは推しのために一生懸命生きている姿が本当に印象的で、すごく明るい気持ちになりました。お気に入りの推し活シーンはありますか?

松村 (ライブが本当に開催されるかわからない) 暴風雨の中、えりぴよがライブ会場に行くシーンが大好きです。ライブが開催された時に自分がその場にいない悲しみの方が勝つ感じはすごく愛があるなと思いました。暴風雨の撮影自体もスタッフさんが雨を降らせてくれて、風も起こして、本当にいろんな方が協力してくださってみんなで一致団結して撮ったので思い出深いシーンです。

松村さんご自身も乃木坂46でアイドルとして活動されていましたが、ご自身の経験はこの作品に影響していますか?

松村 オファーをいただく前から原作を読んでいたので、えりぴよに対してすごく思い入れがありました。ファンの方の心理を100理解できているわけではないと思いますが、自分がアイドルとして活動してきた時にファンの方からたくさん思いを伝えていただいたこともあって、今まで自分がたくさん経験してきたことをこの作品に活かしたいという気持ちがすごく強くて。えりぴよは私が演じたいと思っていました。

具体的にそれを意識されたシーンはありますか?

松村 握手会のシーンで自分が現役の時に言っていただいた言葉がいくつかあったのですが、それを自分が言う立場になるのはすごく不思議でした。手紙とかで「私 (松村さん) のおかげで頑張って生きられています」という言葉をいただいたことが何度かあったんですが、自分たちはファンの方から力をもらって活動できているという意識だったので、皆さんに何かをお届けできていると思わなかったんです。でも、今回えりぴよを演じて、仕事をするシーンを撮っている時でも自分のすることが全部舞菜に還ると思うとより頑張れるというか。今まで自分が掛けていただいた言葉に対してよりリアルさを感じられました。

ファンの方から掛けてもらった言葉で印象に残っている言葉があれば教えてください。

松村 「僕にはもう応援することしかできない」という言葉はすごく印象的でした。友だちでも家族でもないし、気軽に連絡を取れる仲でもないので「応援することしかできない」というもどかしい気持ちを伝えていただいたことがあって。今回演じて感慨深いものがありました。

えりぴよさんはどんな時も前向きで明るくてあたたかい性格ですが、演じられていかがでしたか?

松村 私の中ではえりぴよが特別というよりファンの方はみんなそうなのかなと思う部分もあって、日常の中の別になんでもない(手に持っているペットボトルを見せて)このペットボトルも推しが飲んでいただけで特別なものになるとか、そういう気持ちになれるのは恋愛とは違う愛し方なのかなと思ってすごくピュアで素敵だなと思います。

えりぴよさんと松村さんの共通する部分はありますか?

松村 えりぴよとは推し方が似ているのかなと思います。自分の推しの良さは全世界の人に知ってもらいたいという布教型タイプで、推しがすることは「全部正解!」と思うところはえりぴよと似ていると思います。私も自分のハマったものとか好きなキャラクターとか、面白いドラマとかすぐに人に話しちゃいます。

松村さんにとって「推し」とはどういうものですか?

松村 人生を明るく前向きにしてくれる存在だと思います。私もずっと推しがいて、推しがいる時は自分が元気になれます。

映画の全編を通して登場人物がみんな本当に優しくて真っ直ぐで、純粋な思いがあちこちにある作品だと思いました。

松村 私も原作を読んでいた時からすごく好きなポイントです。本当に嫌な人が出てこない。乃木坂46で活動している時に「実は仲が悪いんでしょう?」「他のアイドルのことをどう思っているんですか?」ということを聞かれることもありましたが、メンバー同士でいがみ合ったりとか本当になかったんです。「負けたくない」という気持ちはあると思うんですけど、それって必要なことで、その上でみんながそれぞれの良さをお互いに認め合っている関係性だったので、この作品はそこが描かれているように感じました。それこそ舞菜のように器用にできない子のことを周りが助けてあげようという描写がたくさんあって好きです。私も乃木坂46の活動をしてきて周りの方にずっと支えていただいていたからこそ活動できていましたし、人ってとても優しいんだなとずっと感じていました。アイドルは怖くもないし、嫌なことばかりじゃないんだよ、という優しい作品だと思います。

好きなものがある人生は
とても素敵だと思う

少しお話は変わるのですが、松村さんは高校生の時はどんなキャラクターでしたか?

松村 周りに素敵な友だちが多くて学校に行くのが大好きな高校生でした。土曜日までは普通に授業があって、日曜日は授業がないけれど学校が開放されていたので、みんな自習室のようにして結構学校に来ていたんです。なので、私も日曜日は学校に勉強をしに行っていましたが、友だちに会うのもすごく好きでした。

松村さんは高校時代、お友だちとお出かけすることはありましたか?

松村 あまりなかったです。私が通っていた高校は住んでいるエリアがみんなバラバラだったので学校が集合場所みたいな感じになっていました。

最後に映画を楽しみにしている高校生読者に向けてメッセージをお願いします。

松村 最近は「推し活」という言葉もあるほど推しがいる方も多いと思いますが、もし推しがいない方もこの映画を観ると推しが欲しいと思うだろうし、何かを推すまではいかなくても、自分の中で好きなものがある人生はとても素敵だと思うので、この作品が皆さんの人生にとって気付きとなる作品になったらいいなと思います。劇場版用のChamJamの新曲もおすすめなので、ぜひ劇場で観て聴いていただけたら嬉しいです。

今月の特集テーマ
“海外で行ってみたい国は?”

【カナダ】 
学生時代から留学に憧れていて、カナダに行きたいです。英語圏であることと、カナダの方と日本人の感覚が似ているので過ごしやすいという話を聞いたことがあって、自然豊かな場所で英語を学びながらいろんな感情に触れ合いたいです。動物が好きなので牧場で牛を育てたり馬に乗ったりとかしてみたいです。

読者プレゼント

『劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ』
  • 監督:大谷健太郎
  • 原作:平尾アウリ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」(COMICリュウ WEB/徳間書店)
  • 出演:松村沙友理
    中村里帆 MOMO(@onefive) KANO(@onefive) SOYO(@onefive) GUMI(@onefive) 和田美羽・伊礼姫奈
    あかせあかり 片田陽依 西山繭子・豊田裕大 ジャンボたかお(レインボー)
  • 配給:ポニーキャニオン

Ⓒ平尾アウリ・徳間書店/「劇場版 推しが武道館いってくれたら死ぬ」製作委員会

全国公開中