映画『10万分の1』平祐奈|19歳と20歳で作中の “顔のハリ”には、本人だけがわかる違いがある!?

平祐奈

「今一番泣ける漫画」とSNSで口コミが広がり、120万部突破の大ヒットを記録した人気コミック「10万分の1」の実写映画がいよいよ公開!

ALSという難病を患う桜木莉乃と、そんな莉乃と真っ直ぐに向き合い、支えていく桐谷蓮の初めて恋した高校生ふたりの純愛ストーリー。白濱亜嵐さんとともにW主演を務める平祐奈さんに、お話を伺いました!

10万分の1

真っ直ぐな純愛に涙
自身の出演作を観て初めて泣いた

映画化とキャストが発表されたのが約2年前で、高校生の間ではその時から公開をずっと楽しみにしていました。

 私のSNSにも「いつ公開ですか?」という質問をたくさんいただいて、私自身とても楽しみにしていたので、公開されることが本当に嬉しいです。

おふたりの制服姿も、白濱さんの剣道をする姿も、めちゃくちゃ良かったです。まだまだ現役ですね!

 制服は全然違和感なかったです(笑)。白濱さんも剣道着がお似合いでしたよね。武道はいいですね!

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はい、武道男子、最高です。本作、とても難しい役どころだったんじゃないかなと思うのですが、その辺りはいかがでしたか?

 これまでは明るい役が多かったので、初めての重たい役柄に大変な部分はあるんだろうなと思いながらも、新しい挑戦ができることはとても嬉しかったです。撮影に入る前にALSのことを調べたり、実際にALS患者さんにお会いして、体が動かなくなった時の話を細かく聞かせていただきました。

お会いされて、いかがでしたか?

 はじめは、映画の中で莉乃がALS患者さんに会いに行った時と同じで、びっくりした部分もあるんですが、「時間は有限だから」と一生懸命前を向かれている姿に、「私も頑張らなきゃ」と逆に背中を押してもらいました。今まで普通に生きてきて、当たり前のようにできてきたことが急に当たり前じゃなくなるなんて、自分ももっと今を大切に過ごさないといけないんだなと思いました。

実際に完成した作品をご覧になって、いかがでしたか?

 辛いけど真っ直ぐな純愛が描かれていて、最後はとても温かい気持ちになりました。自分の出演作品を観て、初めて泣きました。

私も涙が止まりませんでした。病気のことがわかって、白濱さん演じる桐谷くんに「私やっぱりALSなんだって」と言う場面は、どういう気持ちで挑まれましたか?

 「これから長い人生、私と一緒にいても後悔するよ」という莉乃の言葉は、私自身にも刺さっていて。ALSは治療法も見つかっていないし、原因もわからない。もし自分がなったらどう思うだろうと考えたら、きっとまだ10代なら私も同じように自分を責めちゃうだろうなと思ったんです。あのシーンのセリフは、私の言葉として感情が溢れ出しました。

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作中の“顔のハリ”には
本人だけがわかる違いがある!?

2年前の撮影を思い返して、一番に思い出すのはどんなことですか?

 雪山が寒かったことです!(笑) 3月の長野の雪山だったんですが、朝からお天気にも恵まれて青空と白い雲がきれいで。夜はお星さまが見られて、空気が本当に美味しくて、とても素敵な場所でした。

莉乃ちゃんが桐谷くんと訪れた場所ですね!

 そうです! あと…撮影は2年前の10月と3月に分けて行ったんですが、完成した作品を試写で観た時に、まず「顔が違う!」と思いました(笑)。10月と3月で19歳と二十歳になった私が映っていて、作品の中だけでも「顔のハリが違う!」とか思ったりして(笑)

もう一度観たくなっちゃいます(笑)。現場で癒しになった、美味しかった差し入れはありましたか?

 白濱さんや白濱さんの事務所の社長さんがたくさん美味しい差し入れをしてくださって、撮影が夜まで続いた時は、夜食にプルプルの卵サンドとか美味しいカレーパン屋さんのカレーパンとか、白濱さんのご出身の愛媛のみかんゼリーとか。「これを頑張ったら食べられるぞ!」とそれを支えに撮影に挑んでいました。差し入れが毎回神様でした(笑)

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胸キュンシーンもたくさんありましたが、平さんがこれはキュンとするなと思われたシーンはどこですか?

 満員電車の中での「壁ドン」は、中高生だったらキュンとするんじゃないかなと思います! 最初は、莉乃が桐谷くんに壁ドンをしているので「珍しい、女の子のパターンなんだ」と思いきや、クルッとされるという…。あの距離は近いですよね!

あれは反則ですね! あと、胸キュンではないですが、おじいちゃんのオムライスを食べるシーンも印象的でした。

 昼間病院でALSを宣告されて、夜、家でおじいちゃんと一緒にオムライスを食べるシーンは私もお気に入りです。オムライスはもう“おじいちゃんの味”と思っているから、涙が止まらなくなっちゃいました。

おじいちゃん役の奥田瑛二さんとは現場でどんなお話をされたんですか?

 奥田さんは本当に気さくでカッコいいおじいちゃんという感じで、当時私は19歳だったので、「二十歳になったら一人旅をしたいんです」という話をしたら、「一人旅なら鳥取とかいいんじゃない? 美味しいものがあるよ。でもひとりだったら、可愛い格好じゃなくて、捨ててもいいようなダサい格好で行きなさい」と言われたり。奥田さんもふたりの娘さんがいらっしゃるから女の子は心配なようで、「誰からも声をかけられない地味な服装で行きなさい」って(笑)。孫とおじいちゃん、みたいな感じでした。

ずっと隠していた病気をクラスの前でみんなに話したり、家庭科室で友だちのためにすごく怒ったり、高校時代の平さんが莉乃のように勇気を出して行動したことってありましたか?

 自分のことで人に怒ったことはないんですが、ある男の子が私のクラスの親友に「死ね」って言ったことがあって。その時はカッチーンと来て、気付いたら立ち上がって「ちょっと待って、何言ってんの? 謝って!」と言ってました(笑)。そういうのは許せなくて。

では最後に、高校生へのメッセージを莉乃風に「五・七・五」でお願いできますか?

 え、どうしよう! (指を何度も折りながら考えて)

制服は
いまのうちに
着ておいて

どうですか?(笑)

とてもいいです! ありがとうございます!

 制服ディズニーとか制服デートとか、私はできなかったからすごく憧れます! 制服はぜひたくさん着ておいてください!


ヘアメイク:菊地弥生(ひつじ)
スタイリスト:川上舞乃
撮影:Yoshinori Saito

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10万分の1
  • 原作:宮坂香帆『10万分の1』(小学館 フラワーコミックス刊)
  • 監督:三木康一郎
  • 出演:白濱亜嵐(EXILE/GENERATIONS)、平祐奈、優希美青、白洲迅、奥田瑛二、他
  • 配給:ポニーキャニオン、関西テレビ放送

©宮坂香帆・小学館/2020映画「10万分の1」製作委員会

11/27(金)全国公開

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